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【天国の丘】HEAVEN'S HILL
≪<一回目>≫
 (鈴木が星を見ている)
由佳
「星が近くに見えるねっ。
 横浜より、う〜んと近い」
「いろんなことあったね……」
赤碕
「先に帰ったんじゃないのか?」
由佳
「帰っちゃうなんてもったいないじゃない。
 こんな星空……
 横浜じゃ見えないから」
「昔ね……
 田舎のおばあちゃんが
 聞かせてくれたんだ」
「山の空気は、都会よりも透明だから
 人の心がよ〜く伝わるんだって」
「つらいことあったら
 なんでも話しちゃいなさい…って」
「赤碕……なんか思い詰めてる?
 そばにいれば、わかるんだよっ」
「難馬さんのこと……
 責任感じてるの?」
赤碕
「……難馬さんに最後に会ったのは
 俺かもしれない……」
「俺には止めることが
 できたのかもしれない」
由佳
「……変えられないの……
 そんなに簡単に…………
 人の生き死にの運命なんて」
「偶然なんてないって……
 世の中に起きることはすべて
 意味があって起こるんだって」
赤碕
「俺たちにとって、避けようのない
 必然だったってことなのか?」
「難馬さんが死んだのも……
 沢木が死んだのも……」
「俺にはそんな風には思えない。
 なにかができたんじゃないかって
 いまでもそう思える」
「人は、なにかを得て、失う。
 結局は、その繰り返しさ。
 だけど……」
「このままじゃ………
 なにもかも元通りにはならない」
「だから、せめて
 事実を明らかにしたい」
「昨日の夜、言ってただろ?
 『横浜最速伝説』……呪われてるって
 どういう意味だ?」
由佳
「……だって、おかしいじゃない……。
 誰も記録を出した人を知らないんだって
 生きてるのか死んでるのかもわからない」
「当時、一緒に走ってたはずの走り屋たちも
 みんな、行方不明か……死亡してる」
「ある夜を境に急に霞のように
 消えてしまったんだ……
 ……なんて」
「なにひとつ確かなことのない
 暗い靄を無理につなぎあわせたような
 不気味な噂…………」
「わたしたちは、そんな不確かなものを
 『伝説』だなんて追いかけてる」
「10年前、実際に
 何が起きていたのかも知らずに」
「……きっと真実を知る誰かが悲しんでる」
「10年前の伝説…………
 そっとしておいてあげたほうが
 よかったのよ」
「誰も思い出すことがなければ……
 きっと何も起きなかった……」
赤碕
「……10年前の伝説にからむ誰かが
 今回の事件を引き起こしてる……?」
「それが『呪い』……?」
由佳
「誰か…………」
「……『人』だとは限らない……
 あるいはもっとちがう
 『なにか』だとしても……」
「BayLagoon……
 建設が停止したのは
 不自然な事故が相次いだから」
「そんなこと急に思い出して……
 あの雨の夜はなんだか恐くて」
「世の中にはふれてはいけない
 領域があるんだなって
 そんな風に思ったの」
「……あの場所なら……
 どんな理不尽なことも
 起こり得る……」

「今回の事件は…………」

「…………走り続ける俺たちへの警鐘…………」

赤碕
「気になることがある」
「ここ数日、藤沢先輩の様子が変だ…。
 俺にはそう見えた」
由佳
「そのことなら、心配ないよっ」
「これは内緒の話なんだけど……」
「藤沢先輩……横浜GPに優勝したら
 プロのRACE世界に
 行くかもしれないんだっ」
「WON-TECがスポンサーになって
 世界中の優秀な走り屋を集めるんだって」
「選ばれた走り屋は『Driver』って
 呼ばれてるらしいの……」
「『D-Project』って
 最近、けっこうな噂なんだよ」
赤碕
「将来は、Formulaのトップドライバーを
 養成する夢の機関ってわけか…………」
由佳
「藤沢先輩のマンションの前に
 黒塗りのLIMOUSINEが
 停まってることがあって……」
「Driverのスカウトに
 来てるんだって、みんな噂してるよ」
「でも……本決まりじゃないから
 言い出せなくて……あの人らしいね」
「それで……ぎくしゃくしてるように
 見えるのっ」

「……無理にでも自分を……
 納得させようとしてる……」

「……支離滅裂な鈴木の話……」

「そうさ……こいつだって
 わかってるんだ……」

「……『横浜最速伝説』……」

「……蘇っちまったもんは……」

「……もう一度、葬らなけりゃならねえ……」

「……その方法は……」

「……わかりゃしねえ……」

「……差し当たって、怪しいのは……」

「……NightRACERSの石川圭介……」

「……だが、奴はただの狂言回しにすぎねえ……」

「……そんな気がする……」

「……だとしたら……」

「……今の俺に言えるのは……」

「……何の策もない……」

「……途方に暮れるしかねえ
 その一言だけだった……」

 【鈴木が料金所へ向かう】

「……どうしたんだ……?
 ……この感じ……」

「………………このまま……
 行かせちまったら……
 2度と会えない気がする」

「鈴木や山田……あいつらと……
 …………この予感…………」

「よしてくれ……
 難馬さんの時も感じた
 漠然とした不安……」

「……俺を襲ってた……」

 【EVO-2000がやってきて
  Passingを仕掛けてくる】

赤碕
「…………冗談じゃねえ……
 こんな時に…………」

「YELLOWのEVO-2000…
 俺が探してた織田って人の車……」

「どうすりゃいいんだ…………?」
  a)鈴木を追いかける……
  b)……EVO-2000とバトル
<a)を選択>
「EVO-2000……
 ……藤沢先輩の師匠の車。
 勝負はひとまずお預けだ」
「そうさ……後悔なんてしねえ」
  c)鈴木を追いかける……
  d)……EVO-2000とバトル
 <c)を選択>
 →後述の【鈴木追走】へ
 <d)を選択>
 →後述の【織田とのバトル】<b)を選択>
「そうさ……きっとこの不安は
 まやかし…………」
「ちがいねえさ…………」
  e)EVO-2000とバトル……
  f)……鈴木を追いかける
 <g)を選択>
 →後述の【織田とのバトル】へ
 <h)を選択>
 →後述の【鈴木追走】へ

≪<二回目以降>≫
赤碕
「織田って人のEVO-2000……
 ……約束はなされた……」
「そうさ……俺を待ってたんだ……」
  a)まだだ…………
  b)……EVO-2000とバトル
<a)を選択>
→終了
<b)を選択>
赤碕
「俺はアクセルに足をかける…………」
  c)EVO-2000とバトル……
  d)…………まだだ
<c)を選択>
→後述の【織田とのバトル】へ
<d)を選択>
→終了

【鈴木追走】

「……EVO-2000のPASSINGの光……」

「……俺をあざけるように笑ってる……」

「……おまえをここで待つと……
 ……余裕で言い放ってる……
 ……そんな風に見えた……」

「……EVO-2000の脇を通り過ぎる……」

「ウインドウ越し………
 ドライバーズシート……
 魔物に憑かれた走り屋……」

「闇の深淵……見つめる眼光……
 行き着く先……死か……」

「俺……谷底……急勾配の坂……
 堕ちていく……どこまでも……
 …………堕ちていく」

「なにも感じない……
 恐怖……忘れて……
 あいつらのもとに……」

「そうさ……これ以上……
 誰も……失いたくなかった……」

「……きっと、そうさ……」

 【料金所に到着】
由佳
「赤碕………………
 どうしたの……?
 すごいスピードだったよ」
「ここは峠なんだからねっ!
 無茶しないで……危ないよっ」
赤碕
「…………無事なのか!?
 なんともないか……!?」
由佳
「どうしたの?
 ちょっと変だよ…………?」
山田
「赤碕〜〜〜〜!!
 ハアハア……DDの奴らが……
 ハアハア……」
「おれさあ……必死で走ったんだ……
 ドリフトだって生まれてはじめて
 かましてさあ……」
「そりゃあ……ちょっとは
 こすっちゃったけど……」
「勲章が増えただけじゃんか!!
 自力でDDの奴ら
 チギッたじゃんか!!」
赤碕
「…………山田も無事なのか!?
 怪我はないか……!?」
山田
「…………おれ、おまえの車の後ろ
 走ってたんだぜ」
「おまえ……異常に速かった……
 あのスピード……なんなんだよ……
 パッシングも無視しちゃってさあ」
赤碕
「俺が…………異常なスピードを
 出してた…………!?」
「わからねえ……
 夢中だったから」
「前しか見えなかった……
 道のその先しか……」
山田
「…………なにいってるんだよ〜!!
 おれたち、先に帰るからな!!
 疲れてるんだろ?」
「温泉でもよってけよ!!
 由佳ちゃんは、おれにまかせとけって
 きちんと送り届けるからさ!」
「おれ、DDのやつらチギッたんだぜ!!
 すげ〜よな!!」
赤碕
「ああ……藤沢先輩との約束がある。
 山田……鈴木のことは頼む……」
山田(ノリノリ)
「まかせとけじゃんか!!
 由佳ちゃん、いこいこ!!」
由佳
「…………赤碕…………
 早く帰ってきてね……」

「………不思議だった………」

「さっきまでの嫌な予感は
 消え去ってた………」

S

P

E

E

D

SPEED

 
(名も無き走り屋)
「ちょっとそこのひと!
 はやくどいてよっ!
 どかないなら、バ〜トル!!」

→バトルへ
→料金所前から再開


【織田とのバトル】

織田真学
Manabu Oda

「……わからねえ……」

「とにかく……いらついてた……」

「……その時、俺は飢えたハイエナだった……」

「格好の獲物が……」

「俺の前に剥き出しの
 喉仏をさらしてる……」

「……箱根の眠れる皇帝・織田……
 ……藤沢先輩の師匠……
 YELLOWのEVO2000」

「……喰らいつくなら今さ……」

「……俺がおまけなんかじゃないってこと……」

「……わからせる絶好の機会……」

「誰に対して…………?
 ……そうさ、俺自身に……」

「俺は自分で納得したかった……」

「……独りでやれるってこと……」

「それが俺の…………
 ……PRIDE……」

「……はじめてREALな重みで
 のしかかってきた言葉……」

「気づいた時、俺は……
 アクセルを踏み込んでた」

「……渾身のちからをこめて
 タイヤの叫ぶ声が聞こえた……」

vs Manabu Oda

【HOLYROAD中盤で競り合っていると  ポエムシステム発動  藤沢に背後から追い抜かれる】 「……冗談じゃねえ……」 「……突然の割り込み……」 「背後から俺のバトルに割り込んできたのは  藤沢先輩のRS2000turboだった」 「……速いんだ……」 「とにかく、そいつはいつだって  速かった……」 「俺は追いつけねえ……  なにかが足りねえのさ……」 「だけど…………」 「RSのテールランプは  1stBATTLEの時より  でっかく見えてた」 「俺の視界にとらえられるほどに……」 「観衆の声も…………  勝利の報酬もいらねえ」 「……そうさ、もう少しで  手が届きそうだったんだ……」 「……俺は蜃気楼をつかむ……」 「……いつか、すぐに……」 「……きっとな……」  【ポエムシステム終了】 織田 「2年になるのか……」 「どうだ?  ……俺も老けただろ」 「走り屋としては  老いぼれの年だ」 藤沢 「…………速いぜ。  引退したオッサンにしては、な」 織田 「…………どうだ?  YOKOHAMAは……」 「追いかけてるのか?  横浜最速伝説を……」 藤沢 「仲間が死にました………」 織田 「深入りはやめとけ……」 「YOKOHAMAを  離れたほうがいい……」 「戻ってこないか……?  ……峠はいいぞ。  よけいなことを忘れられる」 藤沢 「あなたが横浜最速伝説を  オレに教えた」 「いまさら…………」 織田 「……そんなことも  あったな」 藤沢 「教えてくれ!」 「横浜最速伝説……  なにがあるんだ?」 「オレはもう戻れない……。  『伝説』にとらわれちまった」 「声が…………  ……聞こえるんだ」 「耳をふさいでも  ……止まらない」 「頭の中に……響き続ける……  嫌な声が……」 織田 「……ちからにはなれない」 「横浜最速伝説…そんなもん  最初からなかったんだ」 「そう思っちまえば  気が楽になる」 「なにもかも忘れちまえ」 藤沢 「…………織田さん  あんただって戻ってきた……」 「忘れられなかったからなんだろ?」 「やり残したことがあるから  なんだろ…………?」 藤沢 「…………なあ…………  なんとか言ってくれよ……」 「…………山間の闇が深みを増した…………」 「…………それ以上…………」 「……誰一人として口を開く者はなかった……」 「……これが俺たちの箱根の夜の出来事だ……」  【ポエムシステム発動】 「……どうしようもねえ混乱……」 「……ステアを強く握る……」 「……震えを抑える……」 「……藤沢先輩の先導……」 「……TUNESHOP・WINDYへ  向かう峠道……」 「……藤沢先輩は確かに言った……」 「……『声が聞こえる』……」 「…………【声】…………  難馬さんと同じ声……?」 「俺は……ただ……  RSのテールランプを  追いかけるしかないのか?」 「……なにもできずに……」 「藤沢先輩…………」 「……なぜ答えてくれない……」 「……ずっと前から  聞こえてたのか?」 「誰にも言えず……  おびえてたのか?」 「……そんなことがあるわけねえ……」 「……そうさ……」 「藤沢先輩は、独りで……  戦ってたんだ……」 「……得体の知れない【声】と……」  【ポエムシステム終了】 「……TUNESHOP WINDY……」 「……藤沢先輩は、高橋九弐輝と  話をすると、俺に一言だけ告げて  RSで闇の中に消えちまった……」 「……信じられねえ夢のような言葉を告げて……」 高橋 「おらっ!!  なにぼさっとしてる!! <<分岐>> (a.高橋に認められている) 高橋 「は〜ん? おまえさん  藤沢に見込まれたってことは  たいしたもんだぜ……」 「おまえさんへのプレゼントは  あのGARAGEの中だ」 「行ってみてこい」 →後述の【10年前の因縁】(b.高橋に認められていない) 高橋 「だ〜れもただで  やるなんていっちゃあいない」 →(c.高橋に会ったことがない) 高橋 「おまえさんが  藤沢の後輩の赤碕か〜?」 「は〜ん?  いいだろ……」 「おまえさんへのプレゼントは  あのGARAGEの中だ」 「ただし、だ〜れもただで  やるなんていっちゃあいない」 → 高橋 「……オレに勝ってからだ」 「勝てなけりゃ……  この話はなかったことになる」 「おまえさんのクルマも  スクラップだぜ!」 「あん!?  BATTLEの前にしたいことでもあっか?  便所なら、その辺の草むらにしとけ……」   a)GAME SAVE   b)MACHINE COMPLETE   c)TUNESHOP WINDY   d)……BATTLEさ <a)を選択> →GS画面へ →へ <b)を選択> →マシンコンプリート画面へ →へ <c)を選択> 「TUNEなら、オレにまかせときゃあいい」 →ショップの処理へ →へ <d)を選択> →後述の【高橋の最終試験】【高橋の最終試験】 【以下4つ、ポエムシステム】 (c.1回目の負け) 高橋 「……なんだ〜〜  このていたらく……もう一度だ!!」 (d.2回目の負け) 高橋 「はあ〜〜  仏の顔も3度までだぞ……」 (e.3回目の負け) 高橋 「…………しかたねえなあ。  合格ラインにはほど遠いが  藤沢のきっての頼みだ」 「大負けにしとくぜ…………。  今度来るときまでには  もちっと練習しとけよ」 「せっかくのクルマが  泣いちまうぜ……」 「GARAGEに行って見ろ……  そんで、反省でもしとけ」 (f.勝ち) 高橋 「よっし!! まずまず  合格のラインってとこだ」 「おまえさんの実力はよ〜く  わかった」 「藤沢がおまえに譲った理由も  わかる気がするぜ……」 「よっし!!  店に帰ってGARAGEの中を見てみ。  驚いて腰抜かすなよ〜〜!!」 【以上、ポエムシステム】 →【10年前の因縁】【10年前の因縁】 「……藤沢先輩からのギフト……」 「WINDYのGARAGEに  眠ってたのは、横浜GP仕様の  GTRACEマシンだった……」 「……このGTマシンのレンタル権……」 「……藤沢先輩は  俺に譲るって言うんだ」 「自分はRSで出場する……  RSが、オレのこだわりだから……」 「藤沢先輩はその事実だけを  淡々と告げて  独りで横浜に帰ってった」 「同時に……藤沢先輩の計らいで……  俺の車は、WINDYで徹底的に  オーバーホールされることになった」 「……その真意は何なのか……?」 「……【声】が聞こえる……」 「……死をもたらす【声】……   ……横浜GPの時……  なにが起きるかわからない……」 「本当はそれが  俺にこのGTマシンを  譲る理由じゃないのか……」 「俺の車をオーバーホールするのは  俺の行動を制止するため……」 「あくまでも……  藤沢先輩が独りで  戦うため……」 「そんな風に思えてならなかった」 「……何も言わず……  WindyのGARAGEで  磨き上げられたマシンが  俺を待っていた……」 「……俺はただ待つしかなかった……」 「……時が過ぎゆくのを……」 高橋 「邪魔するぜ。  おまえさんに話がある……  ちょいと、顔貸してくれ」 「そこらを一周だ……  つきあえよ……」 「……おっ! そうだ、おまえさん  オレのZeta……  運転してみたいだろ?」 「なっ……乗ってみたいだろ?」   a)そうだな……   b)……助手席にしとく <a)を選択> 高橋 「しようがねえなあ……  そんなに頼むんなら一回だけだぜ」 「ぶつけたりすんなよ〜」 「俺は、高橋九弐輝のZetaの  Driver'sSEATに  座った……」 「10年前から走り続けてる車……  傷だらけのステア……  深く刻まれた走りの刻印……」 →c)へ <b)を選択> 高橋 「なんだと!!!!!!!」 「つまんねえ遠慮しやがって  こんにゃろめ!?」 「俺は、高橋九弐輝のZetaの  NaviSEATに乗り込んだ」 「10年前から走り続けてる車……  古ぼけてほこりじみた内装  剥げ落ちたダッシュボード……」 →c)c) 「…………俺は…………  どこか懐かしい記憶を  辿るような……」 「……そんな既視感に襲われた……」  【ポエムシステム発動】 「高橋九弐輝は、藤沢先輩から  横浜で起きていることを  既に聞いていたようだった」 「…………藤沢先輩にも…………  謎の【声】が聞こえてること……」 「……その事実を除いて……」 「……藤沢先輩が黙っているなら……  俺から、話すわけにはいかない」 「……そんな風に思えた……」 高橋 「……10年前のことだ……」 「オレたち……このオレのZetaも……  織田の野郎も……  バリバリの現役だった頃……」 「当時、とんでもねえTUNEの  Zeta3000が『横浜最速』の記録を  次々と塗り替えてった……」 赤碕 「……横浜最速伝説……?」 高橋 「そうだ……あのZeta3000は  『伝説』だったぜ………  今も昔もなあ…………」 「真っ黒けのBODY……  夜の闇に溶け込んで  どこからともなく現れる……」 「金属質の嫌な音のマフラー……」 「生きてるみたいに艶めかしくて  気持ちわりいエアロパーツ……」 高橋 「…………DiabloTUNE…………」 「あのZeta3000には  悪魔が乗り移ったんだってな…  当時はそう呼ばれてた……」 赤碕 「……DiabloTUNE……?」 高橋 「黒光りする不気味なオーラっていうのか?  走りの悪魔に選ばれた走り屋だけがまとう  不気味な雰囲気のするな……」 「…………そんな車だったんだ…………  Diablo……Zeta3000は……」 「……追いかけてRACEした走り屋は  次々に事故って死んじまった……」 「DiabloZeta3000の走る  闇の力に引きずられるようにな」 赤碕 「……異常なSPEED領域での  BATTLE……」 高橋 「藤沢から聞いたぜ…………  事故現場の写真も見せてもらった」 「……おまえさんの死んだ仲間の……  乗ってたSEVEN……」 赤碕 「……難馬さんのSEVEN……!?」 高橋 「……そうだ……難馬……  当時、走ってた兄貴と同じ……  ロータリーエンジン……」 「その事故ったSEVENはおそらく……  …………DiabloTUNEだ…………」 「……10年待ったぜ……」 「…………DiabloTUNE…………  きっちり落とし前をつけてやる……」 赤碕 「10年前……何かがあった……?  個人的事情ってやつか……」 高橋 「わけえ時にはよ……誰でもひとつやふたつ  思い出しては悔しくて眠れなくなるような  苦い経験をするもんだ……」 「DiabloTUNEはよ……  オレのあおくせえ青春に置いてきちまった  忘れもんだ…………」 「できるもんなら、取り返したい……  大切な忘れものなんだ……」  【ポエムシステム終了】 高橋 「すまねえな……  しゃべりすぎちまった」 「おまえさんに乗ってもらう  あのGTマシンはなあ………………」 「10年前一度も勝つことができなかった  DiabloTUNEのマシンに勝つために  組んだもんなんだ」 「あの頃はオレも駆け出しペーペーの  TUNERだった」 「仲間がDiabloのZeta3000と走って  事故ってな……」 「それ以来の……腐れ縁ってわけだ」 赤碕 「…………横浜GP…………  勝つことでなにかが変わるのか?」 高橋 「どうだろうな…………」 「横浜GP……表彰台におまえが乗れば  オレの中でなにかがすっきりと片づく  ……そうやって自分を納得させただけだ」 「DiabloTUNEが復活するなんて  これっぽっちも思っちゃいなかった」 「………横浜GPに  DiabloTUNEのマシンが  出場してくるとは限らないだろ……」 「……おまえさんに聞かせたのは  ただの思い出話だ……」 「オレとこのZetaのなあ……  ちょいと浪花節のきいた  思い出話だ……」 「いいか〜! 約束だ!  必ず勝って帰ってこいよ」 「あれだけのRACEだ。  経験すれば、おまえさんも  ほんとの走り屋ってもんになる」 「ほんとの走り屋ってやつはよ……  便秘の後のウンコみたいなもんだ〜」 「一世一代の大勝負の前は  黙ってな、ひとりで堪える」 「そんでな、爆発させろ!  RACEにすべてをぶつけてこい!」 「悔いは残すな〜 言い訳はするな〜!  だせるもん、だしてこい!  すっきりとな〜!」 「……したらば、帰ってこい」 「そんときは  なんでも教えてやっから」 「いいか〜 Raceの後の約束は  たくさんしとくもんだ〜」 「オレみたいなオッサンとじゃなくて  わかくてピチピチしたギャルとの  約束がいいだろな〜」 「どんなくだらんことでもいい。  こっちの世界のことをしっかり  覚えとけ〜」 「……したらば、帰らなけりゃって  思うからな」 「GPレベルの走りになれば  ハイスピードコーナーの先は  あっち側の世界だ〜」 「気がゆるんだら、誘われちまうぜ」 「向こう側への声によ〜。  見えない深い闇からの声だ」 「聞こえてきたら、思い出せよ〜」 「おまえさんと約束したもんが  ゴールの先で待ってるってな〜」 「…………いつだって  おまえさんを迎えてくれる連中が  いるってことをな〜」 高橋 「……オレはまってるぜ……」 【The Night is COMPLETED】

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