DARKNESS GP diablo HIGH SPEED DRIVING RPG <<分岐>> (a.勝った場合)   【賞金とAero-Diabloを入手】 →(c)へ (b.負けた場合) →11thnightへ戻る・次回はこの分岐の頭から (c) →GS画面へ →マシンコンプリート画面へ 「……DiabloZeta……  俺は……おまえを覚えてる……」 「……俺は…………」 『オマエは……  ……オレのものになる』 『あの夜も……』 『月が見てたぜ……』 『でっけえ月が……』 「動かねえ……  身体が……頭が……【声】が……  アイツが俺を奪ってる………」 「……音……炎の燃える音……」   【10年前の大事故・炎の中の夢】   【トゥルースが    車のウインドウをノック】 トゥルース 「見事な走りだった……  契約は無事遂行された」 「Diskの解析結果を  知らせる」 「我々とともに来い……」 『……どうでもいいんだ。  そんなもん……』 『まだだ……』 『まだ……レースは  終わっちゃいない……』 『アイツ……DiabloZetaを  倒すまで……』 『過去の亡霊……  本物はオレ一人だ』 →DiabloZetaとバトル <<分岐>> (d.勝った場合) →GS画面へ →(f)へ (e.負けた場合) →11thnightへ戻る・次回はこの分岐の頭から (f)   【何者かがDiabloZetaから降りてくる】 (???) 「……オレは……  …誰でもない……」 「オレは……  ……『Driver』……」 「…………声から  逃れられない……」 「何度でも……現れる……」 藤沢 「……おまえが……  消えるまで……!」 赤碕 「……消える……?」 「……俺が……消える……!?」 『……いまがそのとき……』  『沈黙は……   より強く……蝕む……』  『……オマエの意識を……』  『……オマエは…すでに……』  『……オレそのものだ……』 赤碕 「……俺そのもの……?」 「思い出したのか……  ……おまえは」 「…………誰だ……?」  『……よく知ってるはず……』  『……この腕が覚えてるから……』  『……思い出せ……』  『……思い出せ……』  『……思い出せ……』  【10年前の大事故のさなか、   鉄パイプを振り回す最速の男】 『これがオレたちの  本当の姿……』 『……暴力におぼれ……  スピードにあけくれてた  あのころ……』 『10年前のオレたち…… 『横浜最速伝説の男』…』 『……この夜……』 『……横浜戦争終結の夜……』 『……俺たちは『伝説』になった……』 『思い出したぜ……』 『まだだ……終わっちゃいない…。  オレのしなければならないこと』 『オレの…  走りの彼方にあるもの……  ……その行き着く先……』 『……誰にも……  止められない……』 『……オマエにも……  オレは…  止められない……』 『……止まるわけには  いかねえんだ……』 diablo tune   【赤碕の車が急旋回・離脱】 →GS画面へ   【暗闇の倉庫街    『Diablo』と描かれた倉庫の中へ】 「SPEEDをあげろ……  ぶっとばせ……」 「俺は走った……  走り続けた…………」 「アイツの【声】に奪われて……  ……炎の中のアイツ……  俺の姿をしたアイツ……」 「……笑ってる……  車の形をした残骸の中で  アイツが笑ってる……」 「年貢の納め時……  時間切れが迫ってる……」 「急げ……GOALは見えてる……  ここが俺の捜してた場所……」   【倉庫の中で寝転ぶ赤碕】 「……俺は倒れてる……」 「あるのは立ち上がろうとする意志だけだ。  時間は消えた……熱に浮かされた夢」 「音……車が近づく……。  闇……光……痛み……  汗……冷たい床にしたたる」 「俺は震えてる……。  ……すべてがぐるぐる廻ってる」   【外に車二台が到着】 石川 「……やっぱりここかよ……」 楠木 「ああ……  当然の結果だ……」 石川 「イッツ ア ショータイム……」 楠木 「……Dに生まれし者はDに帰る……」 「お前の行動は  Plan通りなんだよ、赤碕……」   【石川・楠木の手には凶器が…】 石川 「起きろ……」 楠木 「目を覚ませ……」 「自分自身の目で  確かめろ……」 「ひとつずつ……  真実を……解き放て……」 石川 「ここが……  DiabloTuneだ」   【倉庫の中は    廃品パーツが棄ててあるのみ】 赤碕 「これが…… 『DiabloTune』……?」 「……嘘だ……」 「こんなガラクタ……」 「……なんにもならねえ」 石川 「嘘なんかじゃねえぜ……」 「ここが 『DiabloTune』……」 「てめえの見たまま……  それがTRUTHってわけだ」 楠木 「難馬や……藤沢も……  ここで『DiabloTune』を  受けた」 「おまえより速くなるために」 赤碕 「……嘘だ!」 「こんなガラクタパーツで  あれだけのスピード……  だせるわけない!」 「リフトだって  こんなハリボテ……」 「俺はだまされない!」 石川 「うるせえなっ!!」 「おまえはさっさと  消えちまえ!」 楠木 「そうだ……」 「おまえは……  消えるのがDestiny……」 「……決められた筋書きだ」   【石川・楠木が襲いかかってくる】 「……消えろだと……?」 「……冗談じゃねえ……」   【−光の夢−    マンションの一室    シャワーの音】 「白い光の記憶……思い出す。  封印……見ないようにしてきた」 「……忘れるのが、恐ろしい……  思い出すのが……怖い…………」   【リムジンが到着】 「時間……闇に差し込む光。  音……シャッターが開いた……」 「現れたふたり……声……  悪意に満ちた声……  夢心地、おそらくは現実」 「光……鉄屑の片隅に光る……  金属……」 「……俺の手になじんだ金属……」 「夢……炎の夢……  車の残骸……燃え上がる紅蓮の炎。  紅の月……光……闇に射し込む光。  笑ってるアイツがつかんでた金属」 「震えがとまらない。  筋肉が痛みで痙攣している。  少しだけ、安らかになる。  怯えて震えてるわけじゃない」 「まだやれる……呼吸を数える。  吸っては吐く……繰り返し」 「音……車の近づく音……。  まただ……俺の邪魔をするな……」 「俺はもう……走りたくない……」   【戦いが膠着し対峙する    赤碕と石川・楠木。    そこに黒服が入ってくる】 ラッシュ 「立てッ!!  オレたちと来るんだッ!!」 赤碕 「……俺を……  どこへ……連れていく……?」 トゥルース 「君が帰るべき場所だ……」 「……俺の帰る場所……」 「……薬品の匂い……  俺の鼻先に白い布が  押しつられた……」  (※押しつけられたの誤り?) 「……恐怖は白い霞のようだった……」 「……身体が冷えていく  意識が……霞の中に……  消えていく…………」 「……覚えているのは匂いだ……」 「汗……筋肉……力をこめる……  ……男たちの匂い……」 「目を覚ます……黒い世界……」 「……どこまでも闇……」 「アイドリングの鼓動……  ……耳をすます……」 「……走行音……LIMOUSINE……  シートの感触……」 「……VIP扱い……  両脇……二の腕……  筋肉の壁……」 「無数の虫が頭のなかを這い回る……  …………すべてが遠のく…………」 「恐怖を感じない……  ……何ひとつ感じない」 「俺はまた夢の中をさまよう」   【−光の夢−    マンションの一室    シャワーを浴びる女性    飲み薬のカプセル】 「……白い夢の中……」 「思い出そうとする意志……  熱に浮かされてたあの頃……」 「夜通し……  走り続けてたあの頃……」 「オレは……  捜してたんだ……」 「いつだって……  ……誰かを……」 「希望……  ……闇に差し込む光……」 「夢……絶望……  ……闇に差し込む光……」 「ここはどこだ……?  ……光に目が慣れてく……」 「俺は座ってる……汗……  冷たい感触……」 「悪夢からの目覚め…………  現実……悪夢の続き……」 「また長い夜がはじまる……  ……心のギアを入れる」  【WON-TECビルの会議室で目覚める赤碕】 (ウォン・リー) 「なにから語ろうか……」 「君に聞かせる話は  あまりに複雑で入り組んでいる」 赤碕 「……何を聞いたとしても  驚きも悲しみもしない」 「そんな感情……  いまの俺には……」 シュナイダー 「……よろしい……」 「我々は『WON-TEC』  覚えているか?  私は、ハイデル・シュナイダー」 「こちらは  社長のウォン・リーだ」 「WON-TECのレーシングパーツ事業は  BUSINESSの一環にすぎない」 「本業はバイオテクノロジー関係を  手がけているコングロマリット企業だ」 「現在、ある新製品の開発を続けている」 「10年以上も前からのプロジェクト」 ウォン・リー 「君もよく知っているだろう」 「……『Diablo』……」 赤碕 「……『Diablo』……?」 シュナイダー 「このDiskの映像を見てもらおう」 「君が北海道のあの男から  奪ってくれたものだ」   【新薬のプレゼンテーション映像】 「我が社の新製品『Diablo』」 「『Diablo』は  人の感情を意識的に操作することを  可能にする」 「使い方によっては  人の潜在能力を自在に  引き出せるようになる」 「……『Diablo』……」 「原理はただひとつ。  単純なものだ……」 「……人の心に巣くう 『恐怖』をおさえる……」 「人の感情は脳内を走る  電子信号の集合体に過ぎない」 「『Diablo』は脳内レセプターを  包み込むことにより  神経系の伝達を支配する」 「人間の行動を妨げている  大きな要素になにがあると思うかね?」 「恐怖……不安……  そのような余計な感情を  捨てた人間の可能性を考えてみたまえ」 「人が……人にある  本来のちからを発揮することを  可能にする」 「それが『Diablo』の開発コンセプトだ」 「……やめてくれ」 「俺には…………  わけのわからない話だ」 シュナイダー 「無理もない。混乱してるようだな。  ひとまず、ブレイクが必要だ」 →GS画面へ 赤碕 「……なぜ、俺にこんな話を  聞かせる?」 「俺の知りたいのは  そんなことじゃない」 シュナイダー 「なるほど……  だが、これはどうかな?」   【10年前の大事故の映像】 赤碕 「これは……  10年前の…………」 シュナイダー 「……横羽線の大事故……」 「……君たち、走り屋は 『横浜戦争』と呼んでいる」 「『横浜最速伝説』が  生まれたこの時代を……」 赤碕 「それが…おまえたちと  なんの関係がある?」 シュナイダー 「……『Diablo』の開発は  おおむねコンセプト通りに進んでいた」 「ただ一点のミスをのぞいて……」 「……極限の緊張状態における過剰反応……」 「……『Diablo』を投与した実験サンプルが  車の運転中に事故を起こした」 「……その事故が……  はじまりだった……」   【難馬によく似た男の映像】 「この実験サンプルは、君たちのチームの  メンバー難馬恭司の兄・難馬念司」 「当時、ロータリーエンジン乗りの  走り屋として関東で有名な男だった」 「『Diablo』を投与してから  さらにタイムがあがり……」 「いつしか『ロータリー最速』と  呼ばれるまでの走り屋になった」 「彼は、自分の車を『DiabloTune』と称し  派手にふれまわった」 「ところが、ある日……」 「…………この有様だ…………」   【派手に事故ったSAVANNAの映像】 「何でもないコーナーで発生した突然の事故」 「我々のプロジェクトが無に帰する可能性のある  重大な事故……」 「『Diablo』の開発に致命的なミスがあるのか  どうか……」 「我々は予定外の検証をせねば  ならぬ事態に陥った」 「プロジェクト終了間際の大いなる損出だ……」 赤碕 「……損出だと……」 「なにをしたんだ……  ……おまえたち!」 シュナイダー 「早急に相当数のサンプルを集める  必要があった」 「簡単に極限の緊張状態に  おくことができる実験サンプル」 「低コストで処理が可能な……」   【どこかの地下牢に閉じこめられている    廃人となった走り屋たちの映像】 シュナイダー 「…………彼らが…………  当時の『Driver』だ……」 「『DiabloTune』で  誰もが『最速』になれる……」 「走り屋たちは『最速』の言葉につられて  いとも簡単に集まった」 「『Diablo』の実験サンプル  『Driver』として……」 「『Diablo』を投与された  彼らは、我々が用意した偽りの  DiabloTunedZetaに乗せられ  ひとりずつ横浜に送り出された」   【DiabloTunedZetaが    次々と出発する映像】 「……彼らはやがて……」 「……『横浜最速の男』……  …………と呼ばれた……」 「……『横浜最速の男』……」 「……『DiabloTune』……」 「すべては我々  WON-TECが創り出した  幻想の産物だ」 「走り屋を集めるための  客寄せの道化にすぎない」 赤碕 「……『横浜最速伝説』……  俺たち、走り屋の夢だった……」 シュナイダー 「……ありもしない現実……  ……見せかけの幻想……」 「夢とは……  しょせんそんなものだ」 「『Diablo』の検証結果は  歓迎すべきものではなかった」 「『Diablo』は、抗体となるはずの  物質を追加し改良が加えられた……」 「『Driver』サンプルひとりひとりに  異なった組み合わせの抗体物質を投与した」 「……しかし……」 「結果はこれだ……」   【DiabloTunedZetaが    ガードレールを突き破り    海へ落ちていく映像】 「彼ら…『Driver』たちは  次々に事故死した」 「その都度、我々は新たな 『Driver』を送り出した」 「新たな『横浜最速の男』として」 「『横浜最速の男』は  使い捨ての屑の集合体に  等しかった……」 「……しかし……  この忌々しい  紅の月の夜……」 「……『Driver』たちは  逃亡をはかったのだ……」 「……これが、その結末……」   【横羽線の大事故の映像    燃えさかる数台のDiablo-Zeta】 「……『Diablo』を大量投与された 『横浜最速の男』たちの墓場……」 「……地獄の苦しみだったろう……」 「……彼らに正常な意識が  残されていたとしたならば……」 「『横浜戦争終結の夜』……」 「終わったのは……  走り屋たちの 『横浜戦争』だけではない」 「この夜…… 『Diablo』検証の続行は  不可能と判断され……」 「……D-Projectの  10年間の凍結が決定された」 「走り屋たちへの  社会批判の高まり……  公安当局の走り屋対策の本格化」 「なにより……長期化した  D-Projectの予算は  底をつきかけていた」 「WON-TECとしては  当然の決断だった……」 赤碕 「…………俺と…………  何の関係がある……」 シュナイダー 「D-Project……  10年の凍結後……」 「残された……  最後の希望……」 赤碕 「最後の希望………?」 シュナイダー 「……『横浜戦争終結の夜』……」 「……たったひとり事故から  生還した走り屋がいた……」 「『Diablo』の成功に  必要不可欠な抗体情報が  『彼』にはある……」 「10年の期間……  我々は『彼』を  眠らせた……」 「我々の最後の希望……  ………『彼』………  ……それが『君』だ」 赤碕 「……冗談じゃねえ……」 「……最後の希望だと……」 「……なにいいやがる……」 「……この俺が……」 「おまえたちの……  ……最後の希望……」 「逃亡…………急げ……  ……全力疾走……  わけは考えるな……  熱に浮かされた夢……」 「わけのわからない話……  俺は聞いてた……  ……聞いてなかった……」 「鼓動……数えられない……  怒り…覚えてるのはそれだけだ。  エレベーター……扉が開く」 「叩きつける……蹴り上げる。  階数表示……ぐるぐるまわる。  ……堕ちていく」 「……地下へ……」 「アイツだ……  俺の視界を奪いやがった……  ……アイツが叫んでる」 【精神世界へ】 赤碕 「冗談じゃねえ……  おまえはあの話を理解できたのか?」 「俺は……10年前の…… 『Driver』…… 『Diablo』の実験サンプル…!?」 「そうなのか……俺は…………  おまえは……いったい?」   a)この怒りは何だ……?   b)あの事故の夜、おまえは何をした?   c)『Diablo』サンプルの一人?   d)『眠り』……眠りとは何だ?   e)……いまは話したくねえ <a)を選択> 赤碕 「怒ってるのか……?」 『……………………』 赤碕 「怒りに理由はいらねえ……  そういうことか?」 『最後の希望……  フザケルナ……』 赤碕 「混乱……わからねえのか?」 『考えるのはオマエだ……  オレに聞くな……』 『オマエは走れ……  真実をオレによこせ……』 <b)を選択> 赤碕 「何をした……あの事故の夜……  何度も夢見た炎の夢……」 「おまえは死んだ……  そうじゃねえのか?」 『うるさい…………オレは  死んでねえ……』 『ここにいる……  オマエの中に生きてる』 <c)を選択> 赤碕 「おまえは………… 『Diablo』サンプルの一人なのか?」 「最速の名にひかれて  魂をうっちまった走り屋の一人なのか?」 『……………………ちがう』 『オレはちがう…………』 『ぶっこわしたかった……  なにもかもぶっこわしたかった』 『あいつもオマエも……  大嫌いだ…………』 『裏切るのはゆるさねえ』 赤碕 「何言ってる?  わからねえ……」 『……………………』 <d)を選択> 赤碕 「『眠り』って何だ?  おまえは眠ってるのか?」 「それとも……俺は10年間……  どこかで眠ってたのか?」 「たとえ、そんなことができたとしても  俺は俺だ……信じねえ」 『……………………』 『眠ってた……長い時間……  オレの意識………………』 『……それがどうした……』 『……いま……  オレは生きてる……』 『おまえの中で…………』 <e)を選択>   f)おまえが目覚めたとき……? <f)を選択> 赤碕 「おまえが目覚めると……  俺はどうなるんだ?」 『……………………』 赤碕 「……俺は消えちまうのか?……」 「……俺は本当に生きてるのか?……」 「確かめる……確かな証拠がほしい。  知りたいんだ…………」 「……俺の走ってきた軌跡を……」 「……そうさ、最後の夜がはじまる……」 【The Night is COMPLETED】