【沢木コーナー】SAWAKI'S CORNER ≪<一回目>≫ 【藤沢のRSが離れていく】 「ひんまがっちまった  ガードレールのようさ……」 「……いまの俺たちは……」 「沢木のSil-14Qのガラス片……  ふみにじる靴……」 「そうさ……あれは  夢のかけらさ……」 「スピードに賭けた  沢木の……  俺たちの……」 「……夢のかけら……」 【ポエムシステム発動】 「……俺たち、走り屋の……」 「……誰もが持ってる夢……」 「沢木の口癖だった言葉さ……」 『……なあ、オレたちはよう!  速くなりてえ  それだけで走ってる……』 『……自分より速いやつにあこがれて  いつかよう、そいつより  速くなれればそれでいい……』 『……負けたら負けたで  ガキの喧嘩みたいに  笑いあってよう……』 「そうさ……沢木……  走るのは、簡単なことだって  思ってたよな……」 【ポエムシステム終了】 ≪<二回目>≫ (女性警官) 「ちょっとキミ?」 「この事故現場を見て  なんとも思わないの?」 「キミも仲間なんでしょ?  わからないなら  教えてあげる……」 「走るのなんて、やめなさい!!  自殺するような走り方をして  なにがおもしろいの?」 「……いい? 命を賭けるなら  もっと他に大切なことが  あるはずでしょう?」 赤碕 「沢木にとっては  走ることがすべてだった……」 「そうさ……  誰にも決められないのさ」 「命を賭けるものの価値なんて……」 「決められやしねえさ……」 ≪<三回目以降>≫ 赤碕 「…………もういいんだ…………」 「沢木の事故ったコーナーを  何度訪れても…………」 「過ぎ去った現実は変わりはしない」 【港の見える丘公園】HARVORVIEW PARK 赤碕 「藤沢先輩のRS……見つけた。  今夜の走りは、ここでおしまいさ」 「忘れるために走ってるだけじゃ  なにも変わらねえ……  なにも起きやしねえ」 「ごまかすのは、今夜限りさ……」   a)もう少しだけ、街を走る……   b)……走り終え、藤沢先輩と話をする <a)を選択> →終了 <b)を選択> 「そうさ……今夜の走りはここで終わる」 「HARVORVIEW PARK……  ここが、藤沢先輩の場所」 「……そうだな……」   c)エンジンを休ませる……   d)……もう少しだけ、街を走る  <c)を選択>  →終了  <d)を選択>  →【エピローグ】へ 【エピローグ】 「HARVORVIEW PARK……  俺がBayLagoonRACINGに入るって決めた時  藤沢先輩が話してくれたことがある」 【ポエムシステム発動】 藤沢 「オレだって恐いと思うことはある」 「走りを追うことは  いつだって死を意識する。  そういうことだ」 「だけど……それを……  走りの恐怖を……  忘れることもな、あるんだ」 藤沢 「スピードの中に自分が消えちまって  どこまでもいける……そんな気になる」 「シグナルRED……  夜の闇にぼんやりと明滅する  赤い光…………」 「そんなとき、オレは……  HARVORVIEW PARKに来て  高速の車の流れを見つめるんだ」 「高速に列をなす光の中に  ……オレが走ってる……」 「そんな気がしたら、オレは  ……また走りだす……」 【ポエムシステム終了】 「藤沢先輩でも走りをこわいなんて  思うことがあるのか……」 「……俺は漠然とそんな風に思ったんだ……」 赤碕 「藤沢先輩……」 藤沢 「知ってるか、翔?」 「10年前  とびきり速い男がいた……」 「……そいつは第三京浜の  多摩川コーナーを5速全開で  抜けてったんだ」 「一緒に走ってたヤツら  口を揃えてこう言ったね」 「『あいつはクレイジードライバー…  命知らずの大馬鹿野郎だ』  ってね……」 「……オレはそいつの記録を  塗り替える……」 「どこまで続くかわからない。  そこに行けば、なにがあるか  わからない」 「……それでも、オレは走る……」 「最速の彼方に真実があるなら  走り続ける……知るために」 藤沢 「ついてこいよ、翔」 「……そうさ……  俺は……  何も言えなかった」 「……藤沢先輩の  でっけえ背中……」 「シートにこすれて  すりきれちまった  BLRの皮ジャン……」 「……どこまでも  行けるところまで……」 「追いかけて、走る……」 「追いつけるかなんて  わからねえ……」 「それに意味があるかなんて  わからねえさ……」 「誰にもな……」 「だけど………………」 「……たったひとつ  わかったことがある……」 「………走るのに………  理由なんていらねえんだ」 「そんなもんはあとから  ついてくる……」 「それだけで十分さ……」 「……どこかでエンジンの音が  聞こえてた……」 「俺の身体のどこか奥深くで……  静かに脈打ってる……  鼓動の音に混じりながら……」 「…………確かに…………  聞こえた気がするんだ……」 【The night is completed】